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オリンピアンと渋谷でアイディア会議。「渋谷で遊ぶスポーツが面白そう!KIDSPORT」

スペシャルゲストにオリンピアンの髙木菜那(元スピードスケート日本代表)さんと、寺村美穂(元競泳日本代表)さんを招き、「SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 2022」にて、トークセッションを開催。

 

渋谷で、エンタメスポーツイベントも企画されている金山淳吾(渋谷観光協会)さんと一緒に、「今どきの子どもと、スポーツの未来。」をテーマに、アイディアが飛び交う1時間。

 

オリンピアン髙木菜那と寺村美穂の現役引退後の今

 

MC  現役生活、大変お疲れ様でした。引退されてから、大分落ち着かれたと思いますが、最近はどんな生活を送られてますか?

 

髙木菜那(以下、髙)  スンドゥブを食べてます笑

 

一同、笑

 

 

MC  辛いものがお好きなんですか?

 

  スンドゥブが好きなんですよね。地元にお店がなかったので、東京に来てお店がいっぱいあるので、探して食べに行くのが今の趣味です。

 

金山淳吾(以下、金)  現役時代は、スンドゥブを食べちゃダメだったんですか?笑

 

  いや、そんなことはなかったんですが、コロナもありましたし、(現役の頃は)バランスの良い食事を摂るとなると、家で食べることが多かったので。

 

寺村美穂(以下、寺)  私もすっごい食べることが好きで、水泳しないでいると太ってきちゃうので、最近はゴルフやボクシングとか、水泳とは違うスポーツで体を動かして、いっぱい食べれるようにしています笑。

 

MC  お仕事はいかがですか?

 

  今は講演活動やメディアに出させていただいたり、子どもたちのスポーツイベントに行かせていただいて、私が教えると言うよりは、私も一緒に全力で楽しむ!みたいなスタンスでやっています。

 

寺  私も水泳のイベントや講演を中心に、自分の水泳人生で得たことを色んな人にお伝えして、その人の人生で何か良いヒントになってくれれば良いなとか、水泳の楽しさを伝えていけたらいいなって思っています。

 

MC  他にハマってることはありますか?

 

  BTSのライブ動画を観ることとか笑 最近、ちょっとK-POPにハマっていて、ダンスが好きで、観てますね。

 

MC  ご自身でも踊られるんですか?

 

  昔、趣味程度にやっていたんですが、下手なので、これからやりたいなと思っています。

 

  ちょうど横の会場で、子どもたちのブレイキンのイベントもやってますよね。小学生があまりにも凄くて、びっくりしちゃった。

 

  さっき、観てきました!知り合いのブレイクダンサーの友達もいて、子どもたちスゴいなぁ!って。

 

MC  寺村さんはどうですか?

 

寺  私はハマってるというか、頑張りたいなと思っているのはゴルフかなと思ってて、打ちっぱなしに沢山いってます。あとはファッションが好きなので、SNSでコーデを検索しまくっています笑。


  僕もゴルフ好きで、あまりにも好きすぎて、渋谷の駅前にゴルフ練習場作ったんで、良かったら練習にしきてください笑

寺  行きたいですね!

是非みんなで行きましょう笑

 

 

「あれだけ輝けることは今後ないかもしれない」

最高峰の現役キャリアから、引退して今思う、これからのキャリア。

 

MC  引退した今、現役の頃がスゴい世界だったな!と感じることってありますか?

 

  いやぁ、練習がスゴいキツかったんだな、て感じていて、引退してから全く練習していないので、久々にスケートをしたら、想像以上に滑れなくて。後輩のレースを観てても、練習が少ない選手はタイムが出ていなかったりしているので、練習のキツさは改めて感じていますね。

 

寺  私も練習だと感じていて。一つの目標に向かって、本当に毎日がむしゃらに、一日乗り越えるのも必死なぐらい練習を繰り返していたので。

引退して、今も試合を観に行くんですけど、選手のみんなが頑張っている姿を見ると、スゴい輝いているんですね。

 

MC  そうなんですね。

 

寺  引退して、色んなお仕事をやらせていただいて、すごく楽しめてはいるんですけど、やっぱり、あれだけ輝けることは今後ないのかもしれないなって。その目標に向かって必死に頑張ることが、こんなに素敵なことだったんだなって改めて思っていますね。

 

  二人とももう一回、ちょっと練習してみたいとかなったりしないんですか?

 

  つらいんですよね、練習がやっぱり笑

 

MC  私たちは想像できないですからね、そのつらさは、、、

 

  でも、たまに、心にポッカリ穴が空いちゃったというか、スゴいつらい練習だったけど、その分、本当に人生が充実していた感じがあったので、もう一回戻りたいなと思うこともあるけど、、、それ以上に色濃い人生に出来るよう、仕事だったりやりたいことを見つけていきたいってことにワクワクしています。


MC  その充実感や達成感は、きつい練習の先に世界の舞台に立ったことも含めてだと思うのですが、実際、オリンピックという場所の緊張感はどれぐらいだったんでしょうか?

 

  オリンピックしかない雰囲気や匂いみたいな、他の世界大会では絶対に感じられな独特なものがあって、私にとってオリンピックは特別な場所ですね。2018平昌オリンピックのチームパシュートの前日はめちゃくちゃ緊張していました。

 

寺  私もオリンピックが一番緊張しますね。他の大会も緊張はするんですが、やっぱり4年に一度のそこにかけてるっていうのもあって、体が震えたり、自分でも理解できない、違う種類の緊張がオリンピックだけにはありましたね。

MC  私たち一般の人では出来ない貴重な経験だと思うのですが、その経験が引退した今に活きてるって思うことはありますか?

 

  アスリートとしてここまでやってきたこそ、自分たちにしか出来ないことや、自分達にしか感じられないことだったり。

築き上げてきた経験があるからこそ、私たちにしか出来ないことがあるんではないかな思っています。でも、それってスゴい難しいことだとも思っていて、それに挫けない心というか、オリンピックにかける想いとか、練習や色んなツラいことがあったからこそ、どんなことでも戦っていける姿勢っていうのはアスリートにはあるんじゃないかなって思っています。

 

寺  私は小さい時から当たり前に、この試合で優勝したいとか、何秒で泳ぎたいとか、毎日毎日、小さい目標を立てて、それを達成していくっていうチャレンジ精神があったからオリンピックに出れたと思っています。なので、水泳を培ってきたチャレンジ精神があるから、今、引退して新しいことを始めようとチャレンジしているのかなって思います。

 

MC  金山さんも、元アスリートで、オリンピック候補選手までなられたんですよね?

 

  いや、お二人の前でアスリートと紹介されるのはスゴく申し訳ない笑

ウィンドサーフィンというスポーツで、2000年のシドニーオリンピックにチャレンジしたことがあって、海の近くで育ったんで頑張ったんですが、結果出れなくて。なので、アスリートというところまではなれなかったのかなと思います。さっきの髙木さんの話じゃないけど、当時は365日中360日ぐらい海に入って練習していたんですが、社会人になって全く練習を出来なくなったんですけど、社会人1年目に出場した国体の結果がボロボロで、本当に練習しないと体がすぐにダメになっちゃうなと。

MC  金山さんはお二人に比べて、いわゆるアスリートの世界から一足先に一般社会に入られていると思うんですが、社会で色んな人にお会いされている中で、元アスリートの強みみたいなことは感じることありますか?

 

  ん〜、でも、さっき寺村さんや髙木さんがおっしゃってたことで、”頑張る”っていうことに障壁がないかなと思ってて。社会人になるまでトレーニングしかしてなくて新聞も読んでなかったんですけど、社会人だから新聞を読もうってなると真剣に読む努力が出来るとか、やるって決めたらやれるみたいな、努力体質はスポーツしている人たちは強いかもしれないですね。

 

MC  アスリートの方って、一般的に引退された後って、どんな道を歩まれるんですか?

 

  競技にもよりますよね?

 

  そうですね、そのやっていたスポーツの指導者だったり、協会だったり、普及活動をしたりとかなんですかね。

 

寺  水泳も指導者になることが多いんですが、意外に水泳に関係ない普通のお仕事をする人も多いです。ただ、なんか(水泳の経験を活かせないのは)勿体無いので、経験を活かせるお仕事に就きたいと思っている人は多いと思います。

 

  僕は周りにアスリートの友人や仕事仲間が多いんですけど、スポーツ産業に恩返しがしたい気持ちで次の仕事を考えられている人が多いとも感じますし、お二人みたいにアスリートで上のレベルまで行かれた人は、その場所で出会った別分野のスペシャリストにインスパイアを受けて、新たなビジネスを展開する人も多いなって思いますね。

 

  私のやってきたスピードスケートってマイナースポーツなので、オリンピックに出て有名になっても、皆が全て指導者になれるわけではなくて、役場で勤務する人や、学校の先生だったり、引退して翌月から普通の職場に出勤する人も多いですね。

 

MC  お二人もそうですが、引退された後、子どもたちに還元していきたいと思われているアスリートの方も多いですよね?

 

  私個人で言うと、まず、子どもが大好きなんです。子供と遊んだり関わることが楽しくて、スポーツをやってきた自分としては、子どもたちにスポーツを楽しんでもらいたいというか、一緒に楽しんでいる感じです。

 

寺  私も子どもが好きっていうのは大前提であるんですが、私自身、水泳を3歳ぐらいから始めて、自分で意志を持つとか、仲間とコミュニケーションをとるとか、色んなことを水泳で学んできた気がしているので、小さい頃に大事なことを増やしていくことに、スポーツって最適なんじゃないのかなって思ってるので、今の子どもたちにも水泳だけじゃなく、他の競技も含めて、スポーツを薦めていきたいなって思っています。

 

 

小さい頃から、スポーツで友達が増えた。

そして、私以上にコーチや友達が喜んでくれたことが、すごい嬉しかった。

 

MC  ちなみにお二人は、子どもの頃、どのスポーツから始めたんですか?

 

  私は水泳です!3歳ぐらいからスイミングスクールに通い始めて、小学1年生の時にダンス、小学2年生の夏にサッカー、その冬にスケートを始めました。

 

  スゴい笑 そのスポーツ(の種類)を変えていったのは自分の意思なんですか?それとも親御さんがお薦めされたんですか?

 

  水泳は親の薦めで始めたんですけど、北海道で、スケートと水泳をしていくって寒いんですよね笑 それで、水泳はやめちゃいました。ダンスは従兄弟がやってるのを見て、サッカーは近所のサッカー少年団を見て、楽しそうだなって思ったことから自分の意思で始めました。

 

  そうなんですね。

 

  スケートは兄が長野オリンピックの清水宏保さんを見て教室に通い始めたんですけど、私と妹がお留守番が可哀想だってことで、一緒に行き出したのが、私たち姉妹のスケート人生の始まりです。

 

MC  寺村さんは?

 

寺  私も3歳で水泳を始めたのは自分の意思ではなくて笑

 

  いや、3歳で自分の意思で水泳始めてたら、スゴいですよね笑

 

寺  そんなことなくて笑 私も先に姉が水泳を始めていて、ついでにやるかって感じで始まりました。小学5年生ぐらいにミニバスケットもやったりしましたが、中学入る前ぐらいに水泳一本に絞りましたね。

 

MC  子どもの頃からスポーツをしていたことで、大人になって役立ったなって思うことってありますか?

 

  中学校に上がる時にスケートを続けようと思った理由が、スケートの大会で、他の地域の友達に会えるのが楽しかったからなんですね。中学2年生の時に全国中学生大会で優勝したことがあって、その時に私以上にコーチや友達が喜んでくれたことがスゴい嬉しくて、そこから私は、人との出会いや繋がりが大切に思えて、現役の頃にも色んな支えや言葉やきっかけをくれましたし、大人になってからも大切だなってより一層感じています。

 

寺  私も本当に一緒です笑

もちろん水泳が好きだったので辞めるっていう選択肢はなかったんですが、小学生の頃から周りの友達が応援してくれる言葉や期待が嬉しくて、その期待に応えようという力は大きかったと思います。

 

  なんか、世界が広がるっていうのは、スポーツが持ってる大きい価値なんじゃないかなって思うんですよね。大会に出ると違うエリアの人に会えるとか、ライバルに会えるとか。そういう外の広がりもそうですし、今お二人がおっしゃったみたいに、応援されるってことを自分が嬉しいんだとか、外から入る意見で新しい自分を知れるっていうのもあるんだと思うんだよね。

 

MC  私はそういう経験があまりないので、羨ましいですね。

 

  本当はあるんだと思うよ、スポーツ以外でも。ただ、スポーツはそういうのを気付きやすい仕組みだと思うんですよね。

 

 

 

遊びをスポーツに、スポーツを遊びに。

スポーツの可能性を考える。

 

  皆さんにお聞きしたいことがあって、僕、体育の授業が良くないと思ってるんですよ。

体を育てると書いてるけど、運動会は必ず競争フォーマットだし、跳び箱や鉄棒が出来るできないていう感じじゃないですか。あれで出来ないことが増えてくると、子どもたちは絶対に運動が嫌いになるんじゃないかと思ってて。

でも、スポーツってもっと色んな楽しみ方があるのに、成績がついちゃうことで苦手ってなる子どもは多いんじゃないかなって思うんです。なんで、僕はまず体育って授業はやめて、スポーツっていう授業にして、もっと遊び的に楽しめるかたちにすると、子どもたちも、産業的にも、スポーツに関わる人が増えてくるんじゃないかなって。

 

MC  それは成績をつけないってことですか?

 

  いや、成績はつけてもいいんだけど、出来る出来ないっていうことじゃなく、出来ることを見つけてあげるっていうことをすると面白い気がするんですけどね。

 

寺  やっぱり出来ないってなると苦手意識がついてしまいますし、一人一人、得意不得意があるわけですけど、それをあからさまに出すっていうよりは、まずは楽しんでほしいなって私は思いますね。水泳という競技は順位づけがあるわけですけど、それよりも、子どもたちそれぞれの個々の目標を見つけて達成感みたいなものを得られような仕組みにしてあげるといいんじゃないかと思ったりもします。

 

MC  うちの息子も今、スポーツ幼児園に通っているんですけど、鉄棒が苦手みたいで敬遠しちゃうんですよね。得意不得意はあると思うので、親としては得意なところを伸ばしてあげたいなって。

 

  僕、個人的にストリート50m走みたいなイベントをやっていて。それこそ、渋谷の街中から、日本全国で60箇所ぐらいでやってきたんですが、仕組み的に競争にしていなくて、自己ベストにチャレンジしよう!て感じにしたんですね。

そしたら、最初は大人向けにやってみたんですが、結果、子どもたちの方が楽しいみたいで、多く集まったんですよ。足が遅い子も何回も走ってトライするみたいなことになって、これまでに1万2500人ぐらいの子どもたちのタイムを計ったんですね。なんか、ただ走るってことだけど、それで出来るって感じると次のことをやってみたい!てなるのかなって思ってて。

 

  私もスポーツを楽しんでもらいたいとか、成功体験をしてもらいたいって思いますし、褒めてもらうと自己肯定感も上がるのでスゴい大事なことだと思うですけど、、、

出来ないってことを自分で分かって、それをチャレンジするってこともスポーツの大切なところかなって思うんですよね。出来ないからこそ挑戦するし、勝ったり負けたりして、嬉しいことも悔しいこともあって、それを乗り越えてこそ本当に嬉しいことが待っているから、どんなことでもいいから失敗をしっかり自分で克服して挑戦していくってことを、これからの子どもたちにもしてあげれるような環境も必要だなって思っているんですよね。

 

最近、失敗するのが怖いから挑戦できない子どもたちも多いみたいなので、挑戦することをもっと簡単にするために、入口はみんなが得意不得意関係なくスポーツを楽しめる空間から、もっと頑張りたい人たちには簡単に挑戦できるんだよっていう環境を良い形で作っていくのが大切かなと思っています。

 

あとは教える方も、子どもたちって、出来たことに褒めてくれた記憶って本当に残るので、出来ないことや苦手なことに固執するんではなく、小さくても出来たことに注目して伸ばしていってあげる方が良いなって思っています。

 

MC  まさしく、今、私の課題で、どうやって息子を褒めてあげて、本人が楽しく幼児園に行かせるかって考えています。

 

  僕も子どもが二人いるんですけど、スゴい面白いなって思ったことが、よーいドンで走らせると足が遅いんですけど、鬼ごっこをやるとめっちゃ速いんですよ。もしかしたら、スポーツの競技という環境を与えてあげるだけだと、自分の能力に気づけないかもしれないなって思って。

 

MC  確かに遊びだとずっと走り回ってますもんね。

 

  多分、10キロ走れって言われると走れないかもしれないけど、鬼ごっこやってたら、結果10キロ走ってるかもしれないですしね。

 

  そこから自分の得意なことを知れるというか、、、鬼から逃げていたら、足が速いことに気付いて陸上をやるかもしれないし、ボール蹴るのが上手いって気付いたらとか、遊びって大事だなって思います。私も幼稚園の頃から色んな遊びの中から得意なことを知ってきたので。

 

  今回のSIW2022の別のセッションで、陸上の為末大さんとも話したんですが、同じこと言ってて、スポーツを遊びに開放しなきゃいけないと。その遊びの中からスポーツマインドや才能を見つけていくっていうのやらなければいけない!っておっしゃってました。

 

  私たちも現役の頃に、チーム内で遊びスポーツをよくやっていて、例えばアメリカ人のコーチのところまでダッシュして、コーチの英単語を最初に答えたら何ポイントゲット、クライミングを最初に登り切ったら何ポイントゲットみたいにして、結果一番ポイントをゲットした人がプレゼントをもらえるみたいなことをやっていたんですけど、アスリートにも徳井不得意があるので、クライミングが苦手な人は英単語のところで巻き返すことが出来たので、みんな楽しんでたなと。

 

MC  なんかそういうのを新しいスポーツとして、子どもたちと遊ぶの楽しそうですよね?

 

  そうですね、私はスポーツで新しい友達が出来てきたんですけど、やっぱり初めての人に話すのって勇気がいるので、チーム戦でみんなで頑張らないとポイントが取れないとなると、どうにかしてみんなで力を合わせると思うんですよね。そこで出会った人と結果大人になっても友達になるかもしれないし、そこで出会った友達が習ってるスポーツに出会うってこともあると思うし、そういうのをやれたら面白いんじゃないかなって思っています。

 

 

「渋谷の公園空間が、子どもの居場所として再設計されてほしい」

5/5の子どもの日を、代々木公園を子どもだけに解放し、オリンピアンに挑戦できる日にしたら面白い

 

  渋谷みたいな都市部にいると、スポーツじゃない選択肢もいっぱいあって、子どもたちも違う興味に行くっていうことはあると思うんですよね。だから、学校とか公園とか、もっとスポーツにつながる遊びの場にしなきゃいけないっていうのは思いますよね。

なんか髙木さんが言ってたような仕組みを入れるとかやってみたいですし、今って大声出しちゃいけないとか、ボールを使っちゃいけない公園とかあるので、そういう空気も含めて変えていければなって思いますね。

 

MC  渋谷にいる子どもって、まさに現代の子どものスタンダードっていうイメージです。

 

  僕はまさに渋谷区で子育てをしていますけど、やっぱり与えられる情報量が僕らの時代よりも多くなりすぎて、すぐネットから出てくる情報や時間に占有されてしまう。

あとは、すぐそこに交通量の多い道があって、親からすると心配になってしまう環境ではあるので、子どもが自由に遊べる安全をどう担保できるかっていうのも考えなきゃって思うし、やっぱり公園空間が子どもの居場所として再設計されてほしいと思っていて、、、

どうしても今は大人の居場所として場作りをする傾向が、渋谷はあるので。そこを真剣に子どもの居場所を検討できるような文化作りをしたいなって思いますね。

 

MC  なんかそういう公園を作ってくださいよ。

 

  それは、すでにある公園を使うっていうのも良いと思うし、今、岸記念体育館の跡地をスポーツパークにするっていう構想もあるので、そのスポーツパークの中で、お二人のような人にルールを考えてもらえる人がいてもいいのかなって思いました。

 

MC  代々木公園で今日だけ子どもパークってやっていますよね

 

  あれは5/5の子どもの日に、今日だけは子どもが集まれる公園の日を作ろうよってやってるんですけど、代々木公園のイベントってフードフェスとか色んなことやってますけど、殆ど大人向けのイベントなんですよ。子どもの日にはちゃんと子どもの居場所を作ろうよって。

 

MC  来年はどんなことをされるとかあるんですか?

 

  今はコロナで3年間フルストップしてしまっていて、来年はやりたいなって思ってますね。

 

MC  さっき髙木さんから出たような、みんなでゲーム感覚で遊べるスポーツみたいなアイディアとか、色々実現できそうですよね

 

  やれたらいいと思うし、時間は十分ある気がする!

 

寺  なんかスマホ画面と向き合うんじゃなくて、みんなが目を向き合って、汗をかいて、一緒に何かをやり遂げるみたいなことを、どんなことが出来るのか色々考えたいですし、自分もその中に一緒に入ってやれたらいいなと思いますね。

 

MC  子どもたちもトップアスリートの方々と一緒に何か出来るって、きっと楽しいですよね。

 

  いや、絶対楽しいと思うよ。

なんか、寺村さんが最初に言ってたゴルフにハマってるっていうのがヒントかもしれなくて、元オリンピック選手と一緒にゴルフを学びましょうって、楽しいなって思って。もしかしたら、ワンチャン、オリンピック選手に勝てるかもしれないじゃないですか、違う競技フォーマットだったら。「俺、オリンピック選手に勝ったんだよね」て、子どもたちが自慢できるって笑 そういう機会を提供できるっていうのも、こういう偉大なステージに立った人たちの一つのキャリアの社会化みたいなもののきっかけになるかもしれないですね。

 

  今日、色々お話ししていて、人とコミュニケーションをとるってことが色んなことで大事だよなって改めて思っていて、それを広げられる方法の一つがスポーツなのかなって。

コロナ禍でこの3年間、マスクしてSNSで対話して、相手が何を考えているか分からないてなってきているので、そういうイベントとかで、スポーツを通じてコミュニケーションをとって、小さい子たちには遊ぶっていうことがスゴい楽しいことなんだよってことを伝えられたらなって思いました。

 

 

フィジカル × デジタル = NEWスポーツ

イノベーションが、スポーツにも国境をなくす。

 

MC  今って日本は少子化に向かっていますが、世界を見ると子どもの人口が増えている国もあるので、日本にいながら世界中の子どもたちとスポーツできる時代ってこないですかね?

 

  それはテクノロジーを使えば出来るんじゃないかなって思いますよ。

例えば、世界中のプール繋いで、水泳の大会は出来ると思うし、アフター交流はメタバースっていうのはあると思う。今の子どもってマインクラフトで世界中で繋がって遊んだりしてる時代だから、身体性とテクノロジーを使ったバーチャルの組み合わせっていうのはあるんじゃないかなって思いますね。水泳は環境が安定してるから向いてると思う。

 

寺  水泳てやっぱり個人競技なので、個人と個人の戦いって思われがちなんですけど、今では水泳でもチーム戦の大会があって、海外の人とチームを組んで点数を取り合ったりしているので、テクノロジーで繋ぐ未来もあるかもしれないですね。私もその大会に出たことがあるんですが、チーム戦になると皆んなの為に点数取らなきゃっていう、また違った楽しさがすごく感じられて、これはすごくいいなって思いました。

 

  あと、ウィンタースポーツって文化的にもすごく進んでいるなって思ってて、スケートもスキーもスノボも、その競技の中でも色んな種類があるじゃないですか。なんか新しいルールを作れるっていうのが新しい驚きで、水泳も今言ってたチーム戦だったり、そんなふうに新しいスポーツのルールを作って、それが国際規格になっていったりする時代だから、ルールを考える子どもたちが生まれてきても面白いなって思いますね。

 

  私はなんかeスポーツも人気になってきていて、その中で、スポーツと上手く絡めて、体も動かしながら、ゲームの中でも戦えるっていうのがあったら子どもたちって楽しいじゃないのかなって

 

  いや、めちゃくちゃ楽しいと思いますよ

 

  どこまで出来るか分からないんですが、ゲームの世界のことをなるべく現実で近づけて、現実で何かをしたらゲームの中で点数化されたり宝物をもらえたり、世界中の色んな地域から参加されて、チーム戦だったら世界中に友達が出来て楽しくも出来るし、これからの時代にそういうのがあっても面白いんじゃないのかな〜って

 

  それいいじゃないですか、eトライアスロンですよ、それ。eトライアスロン作ろうよ、みんなで。昔、テレビであった運動系の番組で、みんなで縄跳びをするとかあったけど、あんな感じのをゲームと組み合わせて、地方予選があったりキャラクター育てたりと、eトライアスロンやりましょうよ。

 

 

スポーツをもっと身近に、もっと寄り添えるような形で。

子どもたちの未来を豊かに。

 

MC  あっという間の1時間で、最後になりますが、一言ずついただけますでしょうか。

 

  今日こうやってお話させていただいて、やっぱりスポーツって素晴らしいものだよなっていうのも感じられたし、そのスポーツを通して、これからの未来を背負っていく子供たちの日常を豊かにできるものでもあるんだろうなっていうことも感じられたので、今までは現役選手として、いろんな方に感動だったり、夢だったり、希望を与えることのためにも頑張ってきていたけど、これからはもっと身近にもっとみんなに寄り添えるような形で、 スポーツって本当に素晴らしいものなんだよっていうことを伝えていけたらいいなと、今日改めて思いました。

 

寺  (髙木さんが)本当に素晴らしいことをおっしゃられて、私はどうすれば良いんだろうって感じなんですけど笑 

あの、ほんとに同じことを思っていて、スポーツする前は何かぎこちなかったものが、スポーツをやってく中で、自然と話をしてコミュニケーションとって終わった時に、あれ、すごい仲良くなってるなとか、すごい距離が近くなってるなっていうのって絶対感じられるんじゃないかなって私は思っているので、もっとそういうなんか機会みたいのをどんどん作っていけたらいいなって思いますし、そういうのをやっぱ気づい てもらえるような活動を私もしていきたいなって思ってます。

 

  僕は渋谷区の町作りを一部やらせていただいてるんですけども、渋谷区には基本構想っていう構想があるんですよ。その中で、スポーツと健康は一緒のカテゴリーなんですけれども、 渋谷区って、笹塚とかハヶ谷とか初台とかも含めて 15平方キロメートルぐらいあるんですね。で、その15平方キロメートルを運動上と捉えて、どこでもスポーツのあの居場所を作れる町づくりを推進しようって、今言ってるんですよ。その中には当然、公道も入るし、公園も入るし、今、渋谷の駅周辺だといっぱい新しいビルができて、公開空地って言われるビルの中の空き地っていうかね、広場ができるんですよ。そこにみんなでこう知恵を絞って、狭い場所でもできるスポーツ、広い場所でみんなでやるスポーツみたいなことを、みんなで考えられたらいいな、なんていう風に思いました。

 

登壇者プロフィール

 

 

髙木菜那 (元スピードスケート日本代表 / 2018平昌五輪金メダル・2022北京五輪銀メダル)

WEB / Instagram / twitter

 

PROFILE

1992年7月2日、北海道中川郡幕別町で生まれる。
7歳から兄の影響でスピードスケートを始め、全国中学校スケート大会女子1,000mで優勝。帯広商業高校時代は、2010年世界ジュニアスピードスケート選手権チームパシュートで妹、美帆らと銀メダル。
14年冬季五輪ソチ大会で日本代表に初選出。18年平昌大会では、女子団体パシュートでオリンピックレコード。新採用されたマススタートも合わせて、日本の女子選手初の2冠。
22年北京大会では女子団体パシュートで銀メダル、個人1,500mで8位入賞。
同年4月5日、現役引退。趣味は漫画を読むこと。座右の銘は「努力をすることに無駄なことはひとつもない」。

 

 

 

寺村美穂 (元競泳日本代表 / 2016リオ五輪出場・2020東京五輪出場)

WEB /  Instagram / twitter

 

PROFILE

3歳から水泳を始め小学校3年生の頃からジュニアオリンピックに出場。14歳の時に初めて日本選手権(2008年北京オリンピック選考会)に平泳ぎで出場した。 その後膝を痛めたことをきっかけに種目を個人メドレーに転向。15歳の時全国中学校水泳大会で中学新記録で優勝。16歳の時インターハイで優勝。2012年の日本選手権(ロンドンオリンピック選考会)で2位に入るが、派遣標準記録を突破できずオリンピック出場を逃した。その後すぐリオデジャネイロオリンピックを目指すために2度の膝の手術をおこない(外側半月板損傷)リハビリを乗り越え念願のオリンピック出場を果たす。その後引退も考えたがまわりの人に支えられ一年延期となった東京オリンピックにも出場。その大会を最後に現役を引退しさまざまな経験を活かしスポーツが与えるチカラを多くの人に伝えるためにイベントや講演に積極的に活動している。

 

 

 

 

 

金山淳吾 (一般財団法人渋谷区観光協会 代表理事/SIW エグゼクティブプロデューサー)

 

PROFILE

1978年生。電通、OORONG-SHA、ap bankでの事業開発プロデューサーを経てクリエイティブアトリエTNZQを設立。「クライアントは社会課題」というスタンスから様々なクリエイター、デザイナー、アーティストと企業との共創で社会課題解決型のクリエイティブプロジェクトを推進。2016年より一般財団法人渋谷区観光協会の代表理事として渋谷区の観光戦略・事業を牽引し、渋谷区をステージに様々なプロジェクトをプロデュース。2017年、クリエイティブファームEVERY DAY IS THE DAYの設立メンバーとして参加。

 

 

 

 

 

 

阿部知美 (MC KIDSPORT)

 

PROFILE

スポーツと畑を、子どもと楽しむ一児の母。

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